働き方改革編2019.03.20
「社内のコミュニケーション不足によって生まれる損失は、社員1人当たりにつき年間約2万6千ドル(約300万円)に上る」。この驚きの試算は、アメリカの「SMB Communication」が欧米諸国の企業を中心に行った研究結果です(※1)。
「社員同士の繋がり」が大事なことは常識ですが、実際に数字になるとかなりドキリとさせられますね。
その一方、今年の「HR総研」の調査では、「社内コミュニケーションに課題がある」と答えた国内企業は73%にも達しました(※2)。
そこで実際に行われている、社員の繋がりを強めるための施策から、比較的導入しやすいと思われる事例を集めてみました。
「資生堂」が行う「リバースメンター制度」は、通常とは逆に「若手社員」が「上司」のメンターになるというもの。なんと上司には、「社長」や「執行役員」も含まれます。
レクチャーするのは主にIT知識で、それが社内SNSの導入やSkypeの活用を促し、意思疎通の迅速化&緊密化につながりました。
もちろん経営陣と若手が直接触れ合うことで、世代を超えたコミュニケーションが深まる利点もあります。
「カルビー」は、席を固定しない「フリーアドレス」を採用しています。しかもあるオフィスでは、フロアを仕切り無しの完全フラットにし、毎日ランダムで席を決めるという徹底ぶり。
様々な人の近くで働くことで、「誰が何をしているか」が分かりやすくなり、部署にとらわれないオフィス全体の仲間感が生まれました。
また、遅くまで仕事をしていると目立つので、自然に「残業が減る」というメリットもあったんだとか。
ゲーム会社「アカツキ」では月に一度、社員が役員を自由に指名して、一緒にランチを食べる「役員ランチ」制度があります。もちろんランチ代は会社負担です。
役員と社員が、肩書にとらわれないで直接意見を交換する、会社の一体感を高める施策と言えます。
そもそも「一緒にご飯を食べる」ことは、信頼関係の構築に役立つといわれています。ランチの場なら、普段でしたら喋れないようなプライベートな会話もできるので、相手に親しみを持ちやすいですよね。
今回挙げた実例は、「リバースメンター制度」や「役員ランチ」のように「縦の繋がり」を強めるものと、「フリーアドレス」の様に「横の繋がり」強める効果があるものに大別できます。この両方を適宜取り入れるのが、社員の繋がりを強くするコツと言えそうです。
また気軽にできる施策としてオフィスで音楽(BGM)を流すことも、社員のコミュニケーション活性化に役立ちます。例えば流行りの曲や好きな曲が流れると、社員同士で「この曲いいよね!」などという会話が自然に生まれますよね。音楽には出会ったばかりの人でもすぐに打ち解け合ったり仲良くさせる効果があるのです。
このような効果があるオフィスBGMの導入も、検討されてはみてはいかがでしょうか?
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